耳の後ろのリンパの痛みは放置NG!リンパが痛い原因は?

耳の後ろのリンパが痛い

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目次

「耳の後ろが痛い」症状で考えられる病気と対処法

耳の後ろや耳裏が痛くなった経験はありませんか?
この場所の痛みの原因には神経痛やリンパ節や皮膚の病気などいくつかの可能性が考えられます。今回は耳の後ろが痛くなる原因について解説していきましょう。

耳の後ろが痛い症状で考えられる原因と治し方

耳の後ろにズキンというような痛みやピリピリした痛みが生じることがあります。このような場合には、片頭痛や緊張型頭痛などの慢性頭痛、後頭神経痛や帯状疱疹後神経痛などの神経痛の可能性があります。

まずは安静にして症状の経過をみましょう。

安静や十分な睡眠、休養によって症状が改善することもあります。

症状が改善しない場合や悪化傾向である場合には脳神経内科や脳神経外科への受診が必要です。

市販の痛み止めを使うこともいただいてもよいですが、1日何回も飲まなくてはいけない場合には、やはり病院受診が必要だと考えてください。

注意したいのは、今までに感じたことがない強い痛みの場合であり、椎骨動脈解離の可能性があります。動脈解離は血管の内側が剥がれる病気ですが、首の後ろを走行する椎骨動脈に起こると耳や首、後頭部に強い痛みを起こします。

解離する範囲によっては手足の麻痺、意識障害、めまいなどの脳卒中の症状を起こすことがあり、非常に危険な病気です。自己判断せずにすぐに病院を受診しましょう。

眼鏡をかけると耳の後ろが痛い症状で考えられる原因と治し方

眼鏡をかけると耳の後ろに痛みが生じることがあります。

このような場合には、眼鏡が合っていないという可能性があります。メガネを耳にかける棒状の部品をテンプルと言いますが、このテンプルが耳に適していない可能性があります。

眼鏡を外すと症状が改善するのであれば、眼鏡のサイズや度数を確認して合っているものに調節するのが良いでしょう。

耳の後ろが痛く、腫れている症状で考えられる原因と治し方

耳の後ろが腫れていて(しこりがあって)痛みを生じることがあります。このような場合、耳の周りにあるリンパ節の炎症や流行性耳下腺炎、乳様突起炎の可能性があります。

流行性耳下腺炎

流行性耳下腺炎はいわゆるおたふくかぜですが、ムンプスウイルスというウイルスによる感染症で、片方や時には両側の耳下腺が腫れる病気です。

耳下腺は耳の前〜下にありますが、強く腫れると耳の後ろ側にも腫れや痛みがでることがあります。

流行性耳下腺炎は4歳以下の小児で起こりやすく、周囲への感染力もかなり強いウイルスです。耳下腺炎以外にも髄膜炎、睾丸炎、卵巣炎、難聴、膵炎などを合併することがあるため、流行性耳下腺炎を疑う場合には内科や小児科を受診しましょう。

乳様突起炎

乳様突起炎とは、風邪などから発症しうる中耳炎が進行した状態です。

赤ちゃんや幼児は中耳炎になりやすいという特徴があります。

子供で耳の後ろを痛がる様子があれば炎症を起こして骨の周りに膿をためている可能性も考えられるため、すぐに小児科や耳鼻咽喉科を受診してください。

耳の後ろを押したり触ると痛い症状で考えられる原因と治し方

耳の後ろを押すなど触るだけでも痛みを生じることがあります。

このような場合、後頭神経痛の可能性があります。

首まわりの筋肉の間を神経が走行するため、首や肩のこりがある場合に起こりやすいと言われています。まずはリラックスして首周りのストレッチをしてみましょう。

痛みがすでに出ている場合には痛みの部分を軽くマッサージをしたり、冷やしたりすることで症状が改善することもあります。

市販の痛み止めは神経痛には効果が乏しいため、セルフケアで痛みが改善しない場合には脳神経内科や脳神経外科を受診しましょう。薬剤治療や神経に直接麻酔薬を打つなどの神経ブロックが効果的であることもあります。

耳の後ろのしこりが痛い症状で考えられる原因と治し方

耳の後ろにしこりやできものがあり、痛い場合にはリンパ節炎、粉瘤などの皮下腫瘤、耳下腺腫瘍などの可能性があります。炎症による痛みの場合には、市販の鎮痛薬で改善することがあります。

ただし、しこりがある場合にはしこりの中身が何かを確かめる必要があります。しこりがふれる場合には、病院を受診しましょう。

右耳・左耳だけなど片方の耳の後ろが痛い症状で考えられる原因と治し方

片方の耳の後ろに症状がある場合には、後頭神経痛、帯状疱疹後神経痛などの神経痛や感染性のリンパ節炎、流行性耳下腺炎、椎骨動脈解離など、さまざまな可能性があります。

流行性耳下腺炎は両側性のこともありますが、片方だけの場合もありますので、片方だけだからといって鑑別はできません。

まずは痛み止めを使ってみて症状が改善すれば経過をみても問題ありませんが、痛み止めが効かない場合や強い痛みの場合には早めに内科や脳神経内科、耳鼻咽喉科を受診しましょう。

危険性が高いものとしては感染力が高く合併症が起こりえる流行性耳下腺炎や緊急性の高い椎骨動脈解離などがあります。

すぐに病院へ行くべき「耳の後ろが痛い」に関する症状

ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。
応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。

急激な強い痛みがある場合は、脳神経内科・脳神経外科へ

強い痛みがある場合には片頭痛や緊張型頭痛などの慢性頭痛の可能性もありますが、注意したいのは椎骨動脈解離です。

急に激しくなる痛みがある場合には、神経内科や脳神経外科を受診することをお勧めします。

強い痛みに加え、手足の麻痺やしびれ、意識障害などもあれば危険なサインです。すぐに救急車を呼んで救急病院を受診しましょう。

受診・予防の目安となる「耳の後ろが痛い」のセルフチェック法

  • 耳の後ろの痛み以外に発熱などの全身症状がある場合
  • 耳の後ろの痛み以外に腫れや赤み、水疱などの皮膚症状がある場合
  • 耳の後ろの強い痛みがある場合

「耳の後ろが痛い」ときの正しい対処法は?

耳の後ろが痛い場合、軽い症状であれば、まずは市販の鎮痛薬であるアセトアミノフェンや消炎鎮痛薬のロキソプロフェンやイブプロフェンなどを使っていただいてもよいと思います。

痛み止めの塗すぐりは皮膚への刺激があることから、あまりお勧めしません。

特に皮膚に異常がでる帯状疱疹や粉瘤では効果がないばかりか、症状を悪化させてしまう恐れがあります。自己判断での塗り薬は避けましょう。

後頭神経痛などの神経痛の場合、マッサージや痛みの部分を冷やすことで症状が緩和することがあります。

特に後頭部のくぼみには後頭神経が走行しており、そちらを押すことで改善効果が期待されます。

万一押してみて悪化する場合には中断してください。

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