ロコモティブシンドロームの症状・治療・予防法まとめ

ロコモティブシンドローム

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ロコモとは?

運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態を 「ロコモティブシンドローム」=ロコモといいます。

ロコモティブシンドロームとは、英語で移動することを表す「ロコモーション(locomotion)」、移動するための能力があることを表す「ロコモティブ(locomotive)」からつくった言葉で、移動するための能力が不足したり、衰えたりした状態を指します。ロコモとはその略称です。

人間が立つ、歩く、作業するといった、広い意味での運動のために必要な身体の仕組み全体を運動器といいます。
運動器は骨・関節・筋肉・神経などで成り立っていますが、これらの組織の障害によって立ったり歩いたりするための身体能力(移動機能)が低下した状態が、ロコモなのです。
ロコモが進行すると、将来介護が必要になるリスクが高くなります。
要支援、要介護になる原因のトップは転倒、骨折や関節の病気など運動器の故障であることはあまり知られていません。

ロコモと運動習慣

運動器は、ふだんの生活で身体を動かして負荷をかけることで維持されます。
そのため、ロコモを防ぐには、若い頃から適度に運動する習慣をつけ、運動器を大事に使い続けることが不可欠です。
運動習慣は体力に大きな影響を及ぼします。スポーツ庁の調査によれば、どの年齢においても運動・スポーツの実施頻度が高い人ほど体力テストの点数が高く、ほぼ毎日運動する50歳の人は運動習慣のない30歳の人より体力が高いことが分かります。

健康寿命を延ばすには?

健康寿命とは、健康で日常生活を送れる期間のこと。
日本は世界有数の長寿国として知られていますが、平均寿命と健康寿命の間には男性で約9年、女性で約12年の差があります。
この期間は、健康上の問題で日常生活が制限されたり、何らかの助けを必要としたりしていることを意味し、さらに悪化すれば介護が必要になる可能性が高まります。
健康寿命を延ばし、平均寿命と健康寿命の差を短縮するためには、要支援・要介護になる前から「運動器の問題で日常生活が制限され」ている状態を改善することが必要です。
このことがまさにロコモ対策といえます。

ロコモとフレイルの関係は?

「フレイル」という言葉をご存知でしょうか。フレイルとは高齢者において生理的予備能※が低下し、要介護の前段階に至った状態を意味します。
フレイルが現れる要因には身体的、精神・心理的、社会的の3つの側面があり(一般社団法人 日本老年医学会)、このうち身体的フレイルがロコモと深く関係しています。
ロコモはフレイルよりも人生の早い時期から現れます。
ロコモが進行し、身体能力の低下が自覚症状を伴って顕著になったものが身体的フレイルです。
移動機能の低下によって社会参加に支障をきたす「ロコモ度3」が、この身体的フレイルに相当する段階といえます。

ロコモを進行させないための対策は?

ロコモの要因は、運動器の病気、運動器の能力の衰え、運動器の痛みなどさまざま。
これらの要因がつながったり、合わさったりすることでロコモになり、進行すると社会参加・生活活動が制限され、ついには要介護状態に至ってしまいます。
ロコモと判定された場合、原因は何かを見極め、状態に合わせて適切に対処することが必要です。
対処法には病気の予防、病気に対する薬物や手術による治療、運動器の力の衰えに対する筋力やバランス力のトレーニング、痛みや痺れに対する治療、栄養不足や栄養過多の改善などがあります。
また生活習慣病の予防やその治療を合わせて行うことも必要です。
ロコモは回復可能なのが最大の特徴。
きちんと対処すれば、不安や不自由なく歩けるようになります。

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