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その肩の痛み腱板断裂かも!?四十肩や五十肩との違いや治療法は?
「最近、肩こりとは違う強い痛みを感じて悩んでいる」
「安静にしていてもなかなか回復しない」
このような症状が続く場合、もしかしたら腱板断裂(けんばんだんれつ)かもしれません。
腱板断裂とは、加齢や怪我が原因で、肩を安定させている筋肉の一部が切れてしまう状態です。
主な症状は、肩に強い痛みを感じる、肩があげられないなどが挙げられます。
四十肩や五十肩と症状が似ているため勘違いしてしまう場合もありますが、治療法が異なるため放置してしまうと悪化するケースも。
肩に痛みを感じるときは、早めに専門医のいる整形外科や整骨院で診てもらう必要があります。
この記事では、腱板断裂の症状や、原因、治療法について詳しく解説しています。
腱板とは?
腱板(けんばん)とは、肩を動かすために関節を安定させている4つの筋肉の総称です。
具体的には、以下4つの筋肉から成り立っています。
- 肩甲下筋(けんこうかきん)
- 棘上筋(きょくじょうきん)
- 棘下筋(きょくかきん)
- 小円筋(しょうえんきん)
それぞれの筋肉のどれがか損傷すると肩を回したり、上げたりするときに痛みを感じるようになります。
腱板断裂ってどんな症状?
腱板断裂は、4つの筋肉から成り立つ腱板の一部が切れてしまった状態のことです。
アキレス腱のように一気にブチッと切れるよりも、部分的に剥がれていったり、穴が空いたりして少しずつ切れていくケースが多くあります。
腱板断裂の場合、腱板が切れてしまったことによる痛みにプラスして、肩を安定的に動かしにくくなってしまいます。
腱板断裂の具体的な症状
腱板断裂が起きている場合は以下のような症状が現れます。
- 肩の前部分や外側に痛みを感じる
- 肩を動かすときに痛みを感じる
- 肩が上がらなくなる
- ゴリゴリとした音がする
- 腕や肩に力が入りにくくなる
特に肩を回す動きで痛みが強い傾向にあり、ドアノブを回すときや、髪の毛を洗うときなどの日常生活で支障が出てしまう場合もあります。
四十肩・五十肩との違い
肩が上がらなくなったり、強い痛みを感じたりした場合に腱板断裂と間違えやすいのが、四十肩・五十肩です。
どちらも年齢を重ねることで急に痛みを感じるようになったり、無理な運動で痛めてしまったりすることが多く、症状もとても似ているためです。
2つの症状の具体的な違いは、以下のような点が挙げられます。
症状 | 原因 | 痛み |
腱板断裂 | 肩を安定させる腱板が切れる状態 | 腕をひねる、伸ばすと痛みを感じやすい |
四十肩・五十肩 | 肩周りに炎症が起きる状態 | あらゆる方向に肩を動かしても痛みを感じる |
根本的な原因は異なりますが、症状が似ているため、明確に違いを判断するためには、整形外科でMRIやエコー検査などをしてもらう必要があります。
また、腱板断裂は、四十肩・五十肩に比べて自然治癒の可能性が低く、放置すると重症化してしまうケースも。
肩に痛みを感じたら早めに整形外科で診断をしてもらうようにしてくださいね。
腱板断裂の原因は?
腱板断裂の原因は、加齢によるものと、肩を強打するなどの怪我によるものの大きく2つに分けられます。
以下が、腱板断裂の大きな原因です。
原因 | 年齢 | 原因 |
加齢 | 40代〜60代 | 長年蓄積された負担で腱が弱り、突然切れてしまう |
怪我 | 全年齢 | 肩の使いすぎ・肩を強打して切れてしまう |
腱板断裂の治療はどこがおすすめ?
腱板断裂かどうかを調べるには、MRIやエコーで確認する必要があるため、まずは整形外科に行くようにしましょう。
整形外科でMRIなどの精密検査の他、必要であれば薬や注射の投与、手術などの検討をします。
腱板断裂の治療法
腱板断裂の治療法は手術を行う場合と、手術をせずにリハビリなどでケアを行う場合の2つのパターンがあります。
手術をせずにリハビリなどをメインとした治療で緩和されることもありますが、症状によっては手術が必要なことも。
それぞれのリスクも踏まえて、医師と相談して判断するようにしましょう。
手術をしない場合の治療法
手術をするかしないかの判断は、日常生活に支障が出るほどの症状かどうかなどいくつかの判断基準を元に医師と相談して決めます。
実際に手術をせずに、腱板断裂したままの状態の肩と付き合っている肩や、腱板断裂はしてるけどそこまで痛みがないため経過観察程度ですんでいる方もいらっしゃいます。
手術をしない場合の治療は主に下記の3つです。
- 薬物療法
- 温熱療法
- リハビリ療法
現状は、痛みがひどくないとしてもいつか状態が悪化する可能性があることを理解しましょう。
また、断裂した腱板を繋ぐ手術とは異なるため、根本的な治療ではないことも覚えておくと良いでしょう。
手術をする場合の治療法
腱板断裂した部分が自然治癒する可能性はとても低いですが、リハビリなどの治療により、数ヶ月程度で症状の緩和が期待できます。
ただし、それでも痛みがひどい場合や、そもそも痛みがひどくて日常生活に支障をきたしてしまう場合は、手術をすることで断裂した部分を繋ぎます。
手術は、体への負担や痛みが少ない内視鏡を使った方法が主流です。
基本的に数時間で終わる手術で、個人差もありますが2~3日入院するケースもあります。
また、手術をした後は、肩周りの関節の可動域を広げるために、柔らかい肩にすることと、筋力の回復を目的としたリハビリが行われます。
具体的には、症状や回復度合いを見ながら段階的にリハビリを行い全快を目指す流れです。
手術をする場合のリスクは?
まず、腱板断裂の手術に限らず一般的な手術のリスクとして以下が挙げられます。
- 手術後細菌感染(手術をした場所から化膿してしまう症状)のリスク
- 麻酔薬のアレルギーなどの麻酔に関連するリスク
- 血栓症(血栓により血管が詰まってしまう症状)のリスク
しかし、腱板断裂の手術は出血量も少なく、これらのリスクは他の手術に比べても低いと考えられます。
次に腱板断裂の手術リスクについては以下が考えられます。
- 神経や血管の圧迫により、手がむくむリスク
- 手足がしびれてしまうリスク
これらのリスクも可能性としては考えられますが、多くの場合は数日経てば回復するようなものですので、比較的安心して手術を受けられます。
また、仕事をしている方は、数日の入院が必要になる場合もあることは念頭に置いておくと良いでしょう。
リハビリが大切
基本的には、腱板断裂の手術をする場合、しない場合もリハビリがとても重要です。
リハビリをすることで、肩関節の周りの筋肉を動かして可動域を広げたり、筋肉を柔らかくしたりするなどの効果が期待できます。
また、薬の投与や手術は整形外科でしか受けられませんが、治療後のリハビリは整骨院の活用もおすすめです。
整骨院には、国家資格を持つ施術者がいるため、腱板断裂や肩周りのリハビリについての知識や経験を活かして、一人一人にあった施術を受けることができますよ!
特に肩周りは他の筋肉なども集まっていてとても大切な筋肉です。
手術や治療をしたからと油断してしまうと、同じ症状を繰り返したり、別の悩みが出てきたりする場合も。
一時的な治療だけではなく、継続してリハビリを行って全快を目指しましょう。
少しでも気になったら整形外科・整骨院へ
ここまで腱板断裂の症状や四十肩・五十肩との違い、腱板断裂の場合の治療法などを紹介してきました。
腱板断裂は、四十肩・五十肩と症状がとても似ていますが、原因や治療法が異なるため、自分で判断してしまうと逆に悪化してしまうケースもあります。
正しいケアを行い、早く回復するためにも気になったらすぐに専門医に診てもらうことが大切です。
また、リハビリは国家資格をもっているプロがいる整骨院の活用もおすすめですよ!
早めのケアでなるべく早く回復できるようにしましょう。