椎間板ヘルニアの治療方法は？原因や症状についても解説

2021年12月26日

「手足がしびれる」「腰や肩が痛む」「足がもつれたり、力が抜けたりする」

このような症状がある方は、椎間板ヘルニアの可能性があります。

病名を聞いて、「椎間板とはどこにあるの？」「椎間板ヘルニアになる原因は？」「治療はした方がいいの？」と気になりますよね。

本記事では、椎間板ヘルニアの症状や原因についてまとめました。あわせて椎間板ヘルニアの治療法と放置しておくとどうなるのかも紹介しています。

現在、椎間板ヘルニアの疑いがある方は、どの治療法を取り入れるかの参考にしてみてください。

椎間板ヘルニアとは？

椎間板ヘルニアとは、骨と骨のクッション材の役割をもつ椎間板が、なんらかの要因で骨から飛び出し、骨が神経を圧迫してしまう病気です。

圧迫された神経は体にさまざまな症状を引き起こすので、日常生活に支障をきたしてしまいます。

以下では、椎間板の場所や症状、原因について見ていきましょう。

「椎間板はどこにあるのか」と聞かれても、いまいちピンとこない方も多いのではないでしょうか。

椎間板は、脊椎（背骨）のつなぎである椎骨と椎骨の間にクッション材の役割として存在しています。

この椎間板にある随格が背中側に飛び出すことで起こる病気が、この記事のテーマである椎間板ヘルニアです。

椎間板ヘルニアの症状は以下のようにまとめられます。

椎間板ヘルニアは椎間板の場所によって症状が変化します。

以下に椎間板ヘルニアの種類をまとめたので、ご自身の症状と照らし合わせながらチェックしてみてください。

症状	頚椎椎間板ヘルニア	胸椎椎間板ヘルニア	腰椎椎間板ヘルニア
軽度	首・肩・腕の疼痛首・肩・腕のしびれ頭痛	下肢の脱力感・下肢のしびれ背中肋骨の疼痛（症状としては少ない）	腰・臀部痛下肢のしびれ
中度	指先の麻痺	下肢の知覚麻痺下肢の筋力低下	下肢の疼痛による疼痛性側弯
重度	歩行困難	排便・排尿障害	排便・排尿障害

椎間板ヘルニアには、表のように頚椎椎間板ヘルニア（首）、胸椎椎間板ヘルニア（胸）、腰椎椎間板ヘルニア（腰）と3種類あります。

それぞれの症状は少しずつ違っていますので、詳しく見ていきましょう。

頚椎椎間板ヘルニアの症状は、首・肩・腕の疼痛やしびれが初期に現れます。また、首を動かすことにより肉が収縮し、頭痛が生じる場合も。

症状が進むにつれて指先の感覚が麻痺し、文字を書いたり服のボタンを留めたりすることが難しくなるでしょう。

重度の症状になると神経を強く圧迫するため、運動機能に障害が現れ、歩行困難を引き起こしてしまうのです。

胸椎椎間板ヘルニアの初期では、下肢のしびれや脱力感を覚えます。

歩いているときに「なんだか足がもつれる」と感じたり、階段を降りるときに「手すりがないとなんだか落ちそうで不安」になったりすることが増えるでしょう。

まれに、背中または肋骨に疼痛が現れることも。症状が中度になると下肢の感覚がなくなる知覚障害や、足が持ち上がりにくくなる下肢の筋力低下が現れます。

重度の胸椎椎間板ヘルニアになると、排便、排尿障害が顕著に現れるのです。

腰椎椎間板ヘルニアを発症すると、臀部痛や急性腰痛（ぎっくり腰）の症状が現れるのと同時に、左右どちらかの足のしびれ、痛みが現れるでしょう。

また、腰椎椎間板ヘルニアは寝ていても腰に負担がかかるため、じわじわと痛みが続くのも特徴です。

病状が悪化すると背骨が横に曲がる疼痛性側弯になり、歩きづらさを覚えたり、重いものを持つと強い痛みが出たりするでしょう。

腰椎椎間板ヘルニアが重度になるころには、排便・排尿障害が現れるのです。

それぞれの症状は異なりますが、日常生活を送るうえで支障をきたしてしまうことはまず間違いありません。

仕事や家事をしていく中で、椎間板ヘルニアを発症するきっかけが気になるのではないでしょうか。

次の項目では、椎間板ヘルニアの原因についてピックアップしています。

椎間板ヘルニアは、椎骨と椎骨の間にある椎間板が強い力で圧迫されて変形し、でべそのように組織の一部が神経に触るよう飛び出してしまう病気です。

椎間板が飛び出してしまう原因は、以下のとおり。

	内的要因	外的要因
椎間板ヘルニアの原因	加齢ストレス遺伝要因（体質・骨の形成）	姿勢の悪さ喫煙長時間座ったまま、または立ったまま激しいスポーツ

腕や足、腰などさまざまな場所がしびれたり痛んだりする椎間板ヘルニアは、表のように内的要因、外的要因が影響すると考えられています。

椎間板ヘルニアを発症した、または疑いがある方は、以下のことに注意しましょう。