ランニング時の股関節の痛みの原因は?治療や対処法を解説

ランニング股関節痛み

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「ランニングすると股関節が痛い」という症状でお困りですか?

いつもランニングしていてだんだん痛くて走れなくなってきたという方は要注意。

安静にしたりマッサージすることも必要ですが、根本的な原因を解決しなければ痛みを繰り返してしまいます。

今回は、「ランニング時に発生する股関節の痛みの原因や治療」について解説していきます。

目次

ランニング中の股関節の痛みの原因

ランニングは繰り返し同じ動作をくり返すスポーツです。

股関節または連動する運動機能にくり返しストレスがかかり、慢性的に痛みが発生します。

ここでは、ランニング中に股関節に痛みが発生する原因について、考えられることをいくつか説明していきます。

ランニングフォームが悪い

ランニングフォームが悪く股関節に痛みが発生している場合、次の2点が問題です。

  1. 左右差があること
  2. 衝撃吸収ができていないこと

左右差があること

体重の乗せ方が左右均等でなく、どちらか一方の股関節に過剰なストレスがかかっている場合です。

また、骨盤や股関節、その他の運動機能が原因で股関節の安定性が不十分となり、左右差が生じている可能性もあります。

体重を乗せる時間が一方にかたよってしまったり、体のブレが起こったりと、アンバランスなランニングフォームが痛みを発生させます。

衝撃吸収ができていないこと

衝撃を吸収するために、一役かっているのが足部と膝関節です。

足部や膝関節は地面からの衝撃を吸収し、前進するための力に変換します。

しかし、足部や膝関節の動きがうまくいかなければ、連動している股関節もぎこちない動きになってしまうのです。

不自然な動きを続けることで股関節にストレスがかかり痛みが発生します。

筋肉の硬さ

筋肉が硬いとは、筋肉の伸縮性が低下している状態です。十分に筋肉が伸び縮みすることで、緩急のある動きや体重をうけながら力を出すことが可能です。

しかし、筋肉が硬いとストレスに耐えられなくなり、筋線維が損傷したり、炎症を起こしたりと痛みを引き起こしてしまいます。

筋肉そのものだけでなく、付着している骨や関節の動きを制限してしまい股関節周囲にも負担が強いられます。

筋膜の硬さ

筋肉は柔軟で各関節にも目立った病状がなくても、痛みが発生することがあります。痛みの原因が筋膜の硬さにある場合です。

筋膜が硬いことが柔軟性や筋力、ランニングフォームに影響し痛みを引き起こします。

全身の筋膜はボディスーツのようにつながっています。ランニング中に股関節に痛みが生じるのは、股関節周囲の筋膜だけの問題ではありません。

連結している別の場所の筋膜が硬くなっていることが、原因であることも多いのです。

ランニング中に股関節の痛みが発生する病態

ランニング中に股関節に痛みが発生する原因として次の3つが挙げられます。

グロインペイン

ランニングやキック動作など、股関節を曲げた時に股関節周辺に痛みが出る症状です。

インピンジメント症候群といわれ、股関節の受け皿である臼蓋(きゅうがい)と太ももの骨の大腿骨頭がうまくかみ合わないことが原因です。

通常、股関節の構造上、曲げるときにはやや外側に広がって太ももが持ち上がってきます。しかし、なんらかの影響で正常な角度で股関節が曲がらず、骨どうしや骨と軟部組織との衝突が起こると痛みにつながります。

日本整形外科学会では、グロインペインについて以下のように説明しています。

体幹から股関節周囲の筋肉の柔軟性(可動性)の低下による拘縮や骨盤を支える筋力(安定性)低下による不安定性、体幹と下肢の動きが効果的に連動すること(協調性)が出来ず不自然の使い方によって、これらの機能が低下し、痛みと機能障害の悪循環が生じて症状が慢性化していきます

鼠径部痛症候群(グロインペイン症候群)」

股関節の動きが悪くなるのは股関節に由来するものだけではありません。

体幹や足など連動して動く部位にも原因があるということです。うまく連動できず、不自然な走り方を続けることで股関節周囲の組織に炎症が起こり痛みが発生します。

坐骨神経痛

坐骨神経痛もランニング時の股関節の痛みの原因にあげられます。

坐骨神経痛は腰椎椎間板ヘルニアや腰部狭窄症、梨状筋症候群などの合併症としてよくみられる症状です。

神経が圧迫されることで腰から足先にかけて痛みやしびれを感じます。

ハードな走り込みや、ランニング後のストレッチが不十分で筋肉が硬くなると坐骨神経痛になる可能性があります。

変形性股関節症

変形性股関節症は股関節の関節面にストレスがかかりすぎることで発症します。

関節のすき間が狭くなり、関節軟骨がすり減ったり、関節の変形を起こし痛みが発生する病気です。

重症度によりますが、関節変形を起こすと不安定になるため、あまり長い距離を歩けません。

ランニングができる人は変形性関節症と判定されるほどの変形はないでしょう。

しかし、O脚やX脚ぎみで負担のかかりやすい足のアライメント(配置)であれば、股関節の痛みが発生する可能性はあります。

また、今の状態が悪化して変形性股関節症に移行しないように早く対処することも大切です。

ランニング時の股関節の痛みへの対処法

ランニング時の股関節の痛みについて、まずは自分でできる対処法についてお伝えします。

走る距離を調節する

ランニングは同じ動きの繰り返しです。オーバーワークによって股関節に痛みが生じてしまいます。

まずは、走る距離を調節したり安静にしたりと負担を減らしてあげましょう。

また、普段アスファルトのような硬いところを走っている人は、土や芝生などの柔らかい環境に変えてみてください。

アイシング

痛みが出ているところを中心にシャワーやアイス枕で冷やします。

20分程度冷やすことで深部まで行きとどけます。消炎鎮痛剤が配合された湿布やぬり薬を使って、炎症をすばやく抑えてあげると効果的です。

温める

股関節周囲に熱感や腫れがなければ、温めて血行を促しましょう。

筋肉や関節を柔らかくすると痛みを緩和できます。練習後、アイシングと温めを交互にくり返すことでさらに循環を高められます。

ストレッチとマッサージ

ストレッチやマッサージは、太もも周囲をまんべんなく行ってください。

バランスよく筋肉を使えるよう整えていきます。お尻の筋肉が硬くなることで坐骨神経痛が起こったり、太ももや鼠径部にも痛みが発生したりするので忘れずにほぐしましょう。

股関節の痛みの治療はどこに行けばいいの?

「股関節の痛みがひどくセルフケアでも治らない」「原因がわからない」という場合は一度整形外科を受診してください。

状態が悪化する前に医師の指示に従うことで病気の発生を防げます。

整形外科で特に異常がなければ、整骨院などで専門家にアドバイスをもらいながらリハビリしましょう。

股関節周囲の筋肉や関節などの調整をしたり、体幹や足がうまく連動して動かせるようトレーニングすることでランニングフォームの改善につながります。

整骨院では国家資格を保有した専門家によるリハビリを受けられます。また、痛みの原因へのアプローチが可能です。痛みを我慢せず早めに原因を取り除くことをおすすめします。

整体院でも痛みに対しての施術はありますが、民間の資格や無資格で行っている場合があります。

また、リラクゼーションを目的とした施術がほとんどであり、根本治療は難しいでしょう。

まずは、整形外科を受診した後、整骨院でのリハビリを受けてくださいね。

ランニング時の股関節の痛みは放置しないで!

ランニングを日常的に続けると股関節へのストレスにより痛みが発生します。

ランニングフォームや柔軟性、筋力など股関節に限らず全身の状態を見直すことが大切です。また、ランニング前後には入念にセルフケアもしましょう。

自分では対処が難しい、痛みがつづいて治らない場合は整形外科の受診と整骨院での治療をお願いします。

根本的に股関節の痛みの原因に対処することで、状態の悪化を防げます。

いつまでも元気にランニングを続けるためにも、ランニング時の痛みは放置しないでくださいね。


参考書籍

【1】股関節・鼠径部痛の既往者におけるランニング動作の特徴 江波戸 智希,廣重 陽介,吉岡 利貢,広瀬 統一 日本アスレティックトレーニング学会誌 第 7 巻 第 1 号 75-84(2021)

【2】筋骨格系のキネシオロジー 原著第2版 p,519〜529 原著者:Donald A.Neumann 監訳者:嶋田智明,有馬慶美

【3】結果を出すアスリートは必ず実践している基礎から学ぶスポーツセルフコンディショニング 著者:アスレチックトレーナー西村典子

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