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リウマチの原因や治療内容まとめ
「朝、手がこわばって動かない」「関節が腫れる」「発熱」などさまざまな症状が現われ、日常生活に支障をきたすリウマチ。
リウマチと聞くと「年配の方がなる病気」というイメージを持っている方も多いでしょう。
しかし、実際には、30〜50代が発症のピークと言われています。
リウマチが発症すると、症状に波はあるものの、基本的には長く付き合っていかなければなりません。
そのため、病院や整骨院での治療や、自宅でのケアが大切です。
そこで本記事では、リウマチの症状や原因、治療法についてまとめました。
「自分もリウマチかもしれない」という方は、ぜひ参考にしてくださいね。
リウマチの症状
リウマチとは、免疫の異常により関節が炎症する病気です。
放っておくと、骨や軟骨が壊れ関節が変形するため、日常生活に大きな支障をきたすことになります。
なお、リウマチの症状には、関節に直接症状が出る「関節症状」と、関節以外に症状が出る「関節外症状」があります。
それぞれの主な症状を、以下にまとめました。
関節症状
関節症状の主な症状は、大きく分けて3つあります。
主な症状 | |
朝のこわばり | 朝、目覚めた時に、手や足の指の関節が動かしにくくなる症状です。身体を動かしていくうちに緩和されますが、リウマチが進行すると、症状の持続時間が長くなります。 |
関節炎 | 関節に炎症がおき、その部分に痛み・腫れ・熱っぽさを感じる症状です。最初は手足の指の関節から、進行していくと肘・肩・ひざなど全身の関節に広がっていきます。 |
関節の変形 | 関節炎が進行すると、骨や軟骨が壊れるため、徐々に関節が変形していきます。足の指がハンマーのように曲がる「槌趾(つちゆび)」や、全ての手の指が小指の方に傾く「尺側偏位(しゃくそくへんい)」など、変形の症状はさまざまです。 |
いずれの症状も、進行していくと徐々に症状の出方が顕著になります。
関節のちょっとした違和感に早く気づくことができれば、治療で進行を抑えられます。
「もしかしてリウマチかも」と思うことがあれば、早めに専門家の診察を受けましょう。
関節外症状
リウマチは、関節症状と同時に関節以外の部位にも、さまざまな症状が現れます。
主な症状 | |
全身症状 | 微熱、倦怠感、食欲不振、貧血など風邪のような症状です。リウマチの初期症状として現れる場合が多いです。 |
肺への症状 | リウマチが進行すると、肺の細胞組織に炎症が起きるため、合併症を発症するリスクが高まります。 |
消化器・ 腎臓への症状 | 長い間リウマチを患っていると、異常なタンパク質である「アミロイド」が身体の中に溜まります。アミロイドは、呼吸不良や便通異常など、消化機能・腎機能を低下させます。 |
皮膚への症状 | 関節の周りに、「結節(けっせつ)」と呼ばれる、大豆程度の大きさのしこりができます。痛みはありませんが、治療とともになくなる場合もあれば、ずっと残る場合もあります。 |
目への症状 | 眼の白目の部分に炎症が起こり、充血したり痛みを感じたりします。「強膜炎」「上強膜炎」と呼ばれ重症化する場合があります。 |
このような関節外症状が現われるケースもありますが、リウマチの早期発見で防げる可能性もあります。
微熱や倦怠感など、身体に違和感を感じたときは、早めに医師に相談しましょう。
リウマチの原因
リウマチの原因について、全ては明らかになっていませんが、基本的には免疫の異常によって発症するものと考えられています。
免疫異常は、ストレスや過労、喫煙、出産がきっかけにおこるケースが多いです。
本来免疫は、体内に中に入ってくる細菌やウイルスを排除し、身体を正常な状態に保ってくれるものです。
しかし、その免疫に異常が生じてしまうと、自分自身の細胞や組織を敵とみなし、攻撃してしまいます。
そんなリウマチの進行を抑えるためには、早期の発見が大切です。
以下のような症状が見られる場合は、医療機関の受診をおすすめします。
- 目覚めて30〜1時間位、手足が動かしづらい
- 関節が痛む、腫れている
- 微熱やだるさが2週間以上続いている
- 以前に比べて、細かい作業がしにくくなった
他にも、靴ひもが結びづらくなる・ドアノブが回しづらくなるなどの、日常生活におけるちょっとした変化も、リウマチの初期症状である場合があります。
日常生活に異変を感じたら、早めに病院を受診しましょう。
リウマチの治療法
リウマチは、関節の状態・医師による診察・血液検査を通して、病気の勢いである「疾患活動性」を4つのステージで分けられます。
リウマチ治療の目標は、「寛解(かんかい)」と呼ばれる状態になることです。
症状・進行の速さ | |
高疾患活動生 | 症状がかなり強く、進行もかなり早い |
中疾患活動生 | 症状が強く、進行が早い |
低疾患活動生 | 症状は落ち着いており、進行が遅い |
寛解 | 症状は完全に落ち着いており、進行していない |
寛解を目指すための主な治療法は、4つあります。
- 基礎療法
- 薬物療法
- リハビリテーション
- 手術療法
患者の症状に合わせて、基礎療法・薬物療法を中心に、リハビリテーション、手術を組み合わせて行うこともあります。
それではリウマチの治療方法について、1つずつ紹介していきます。
基礎療法
基礎療法とは、日常生活におけるセルフケアのことです。
リウマチについて正しく理解したうえで、生活の中に3つの健康習慣を取り入れていきましょう。
- バランスの良い食事
- 適度な運動
- 睡眠
バランスの良い食事は太りにくくなり、関節への負担を抑えられます。
また、鉄分やカルシウムを積極的に取ることで、貧血や骨粗鬆症などの合併症予防にも効果的です。
適度な運動は、関節や筋肉の機能を守るために重要です。簡単な体操、ウォーキングなど、無理ない範囲で取り入れてくださいね。
また、ストレス解消や疲労回復のために、睡眠時間を充分に確保しましょう。
他にも、リウマチ治療に悪影響を与えてしまうような習慣・治療のために取り入れた方が良い習慣など、気になることがあれば医師に相談することをおすすめします。
薬物療法
リウマチの早期の段階で取り入れられる方法は、薬物療法です。
早期に発見できた場合は、薬の服用のみで「寛解」の状態を目指せます。
処方される薬には、「関節の痛みや炎症を緩和するもの」と「リウマチの進行を止めるもの」の2種類あります。
痛みや炎症を緩和する薬
- NSAID
- ステロイド
- 抗リウマチ薬
リウマチの進行を止める薬
- 生物学的薬剤
- JAK阻害剤
なお、薬物療法としては飲み薬または注射が一般的ですが、症状によって組み合わせて処方されることもあります。
薬物療法は、基本的に長期間にわたって行われる治療法です。薬の量を減らしたり、中止したりすると症状が悪化する可能性があるため、継続が重要なポイントです。
リハビリテーション
関節が腫れて痛い、日常生活の動作がつらいなど、リウマチによる症状が重い場合の治療法として、リハビリテーションがあります。
主に、薬物療法と併用されることがほとんどです。
リハビリテーションによる治療では、普通の生活が送れるようになることを目指しています。
主に以下3つの治療法があり、症状の程度によって最適なものを、場合によっては組み合わせて治療していきます。
目的 | 内容 | |
理学療法 | 関節の動きと筋力を維持・改善 | マッサージ、ストレッチ、筋力トレーニング、有酸素運動など |
作業療法 | 生活の動作を改善 | テーブル拭き、ボトルのキャップ開けなどの生活動作 |
装具療法 | 痛み緩和・変形予防 | 過度な動きの制限、関節を保護するサポーターを患部へ装着 |
手術療法
手術内容 | |
滑膜切除術 | 炎症を起こして腫れた滑膜を取り除く手術 |
人工関節置換術 | 機能しなくなった関節を人工関節に置き換える手術 |
関節固定術 | 関節が変形してしまった時、関節を使いやすいように固定させる手術 |
基礎療法や薬物療法、リハビリテーションで十分に効果が得られなかった場合は、上のような手術による治療をします。
手術による治療では、身の回りのことができる・歩行できるレベルを目指しています。
リウマチの治療は整骨院へ
整骨院では、リウマチの治療に効果的な施術として以下のものがあります。
- 運動療法
- 鍼灸
運動療法は、関節が固まらないようにすることや可動域の確保が目的です。
筋力アップや姿勢を改善するトレーニング、マッサージで関節を緩めることで、痛みや負担が少なく生活が可能です。
リウマチと良く似た症状である変形性関節症にも運動療法が適しています。
さらに、整骨院では自宅でのトレーニングや身体のケアについての指導も受けられます。
自分の症状に合った治療ができるように、しっかり相談してみましょう。
鍼灸には、「痛みを緩和させる」「炎症を鎮める」効果があります。
リウマチによる炎症や痛みを軽減させることで、身体的にも精神的にもストレスが少ない生活が可能です。
鍼灸治療は、整骨院によっては取り扱っていない場合があるため、事前に確認しましょう。
リウマチによる整骨院での治療では、病院の医師の同意書があれば、保険適用になる場合があります。整骨院へ行く前に、医師へ相談してみましょう。
リウマチは治療の継続が大切
リウマチは、長く付き合っていく必要があるため、継続した治療を受けることが大切です。
基礎療法や薬物療法、病院でのリハビリテーションを通して、痛みや炎症の緩和・リウマチの進行を抑えましょう。
さらに、整骨院を活用して、生活に支障の出ない身体作りやセルフケアも行うとより効果的です。
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