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鍼灸はどんな症状に効果がある?痛みは?針治療の効果について詳しくまとめ
「医師の診療を受けても薬を飲んでも、体の調子がなんとなく悪い…」そんな経験をしたことはありませんか?
そんなときは、鍼灸(しんきゅう)治療がおすすめです。
歴史のある治療方法で、根本から体の調子を整えましょう!
この記事では鍼灸治療はどんなものか、その効果についてなど、初めての方でも安心できる内容をまとめました。
鍼灸治療とは?
鍼灸とは、鍼(はり)や灸(きゅう)を用いて、体にある経穴(けいけつ)を刺激する治療法です。
経穴とは、いわゆるツボのことですね。
鍼灸治療は、はり師・きゅう師という、2つの国家資格を取得した「鍼灸師」が施術することができます。
病院の治療とは異なる位置にある鍼灸は、そもそも医学の違いから来ています。
大きく分けると以下の2つです。
治療法 | 内容 | 治療にかかる時間 |
西洋医学(外科・投薬) | 体の不調部分に直接処置を行い、原因を取り除く | 短期的 |
東洋医学(鍼灸) | 体全体の不調や体質を治療し、乱れたバランスを整える | 長期的 |
鍼灸は日本では約1500年の歴史がありますが、発祥は中国で2000年以上も前に誕生しました。
時代の流れと共に西洋医学が広まる中、東洋医学の確かな効果も支持され、現在に至るまで利用する人が後を絶ちません。
東洋医学は、西洋医学より時間をかける治療ですが、体に負担がかかりづらいメリットがあります。
なぜ効果があるの?
では、鍼灸治療はなぜ効果があるのでしょうか。
以下では鍼灸治療のメカニズムについてふまえながら、鍼灸治療で効果が期待できる理由をご紹介します。
中枢からの抑制系と脊髄の抑制系にアプローチできるから
少し難しく感じるかもしれませんが、「痛みに直接効きやすいのは鍼」で、「その効果を高めてくれるのが灸」と考えると分かりやすくなります。
痛みは、脊髄(せきずい)にある感覚神経から発せられます。
そこには痛みを抑制する部分もあり、鍼で刺激をすることで、脊髄と中枢から2重で痛みを和らげることができるのです。
さらに、血行不良が改善され、痛みを生む代謝産物が溜まることを防ぎます。
灸は、痛む部位の表面を温めることで、筋肉を緩めたり血行を良くしたりする効果があります。
鍼まで深くは届きませんが、鍼より広い範囲の血流を整えてくれるという訳です。
痛くないの?
鍼灸治療に使われる鍼は細いので、耐えられないほどの痛みではありません。
基本的な太さは、注射針の3分の1です。
しかも、尖っている注射針と違って、鍼の先は丸みを帯びているという特徴を持っています。
また、鍼にはいくつか種類があり、太めの鍼もあります。
太い鍼は痛みを感じやすいですが、その分効果も高いです。
細い針は、太い鍼より刺激が軽いものの、きちんと痛みも緩和されます。
施術中に寝てしまう方もいらっしゃるほどなので、もし不安なら細い鍼にできるか相談してみましょう。
鍼灸はどんな症状に効果がある?
ここでは、鍼灸が効く具体的な症状についてご紹介します。
肩こり
主な肩こりは、僧帽筋(そうぼうきん)という筋肉に負担がかかることで起こります。
パソコンを使った仕事や、受験を控える学生など、座る時間が長い人に該当しやすいです。
姿勢の悪さ・運動不足、ストレスなどの精神面も相まって、血行が悪くなります。
時間が長くなればなるほど、筋肉が緊張する時間も長くなり、特定の場所に負担がかかります。これが筋肉を疲れさせ、コリや痛みに繋がるのです。
治療としては、首周りの筋肉や肩甲骨周辺に鍼と灸をして、硬くなった筋肉をほぐします。
必要であれば、腕にあるツボに鍼を打ち、遠隔療法として肩の治療を行います。
腰痛
腰痛は、原因不明が85%で、日常生活でいつの間にか痛くなっているケースが多いもの。
猫背だったり、長い時間中腰の体勢をとったりして、背中から腰の筋肉が緊張し続けるとなりやすいです。
また、運動不足により、腰を支える筋肉が弱っている場合も当てはまります。
ぎっくり腰のような急性の痛みなのか、椎間板ヘルニアのような痛みなのか、症状に合わせた施術です。
どちらかというと「手技(しゅぎ)」という整骨院の治療法がメインになり、鍼灸では血流を改善するために使われます。
神経痛
よく聞く神経痛ですが、実は病名ではありません。
別の原因があり、その原因によって引き起こされる症状が神経痛です。
神経痛は加齢などが原因で、飛び出た骨や軟骨が感覚神経を刺激し、それが中枢神経に伝えられて痛み・しびれとなって現れます。
鍼灸治療では、中枢神経に鍼を打って痛みの伝達を抑制し、神経の通り道にも鍼を打っていきます。
冷えや脚気(かっけ)がある場合は、灸で血行を促進するとより効果的です。
関節炎
関節炎の原因もさまざまですが、日本人に最も多いのは変形性関節症です。
これは、年齢を重ねると骨と骨の間にある軟骨がすり減って、痛みが生じてくる炎症です。
悪化すると、骨同士がぶつかる状態になってしまいますので、違和感を感じたら早めにチェックしましょう。
- 関節がこわばった感じがする
- 関節が動かしにくい
- 階段の上り下りが辛くなった
- 正座ができない
- 太ももが細くなった、力が弱くなった
一点だけでも当てはまる方は、変形性関節症の疑いがあります。
鍼灸では、痛みを和らげることを目的に、経穴に鍼を打つことで血行をよくします。
施術後も、できるだけ安静にしてください。
婦人科系
女性ならではの症状にも、鍼灸が効果的です。
- 生理:生理不順、経血量の異常、月経痛
- 妊娠:悪阻(つわり)、不妊症
- 病気:子宮内膜症、乳腺炎
- 更年期障害:冷え、ほてり、多汗
自律神経やホルモンバランスの乱れを整え、不定愁訴(ふていしゅうそ)を取り除くことができます。
灸で温熱作用を、鍼で血行を改善させ、体全体の機能を改善します。
投薬だと精神的ストレスがかかりやすいので、悪循環を防ぐためにも鍼灸が効果的なのです。
その他の効果
鍼灸治療がもたらす効果は、以下の表の通りです。
種類 | 症状例 | 効果 |
神経系 | ・自律神経失調症 ・神経麻痺 ・頭痛 | 交感神経が通る道に鍼を打って、副交感神経含むバランスを整える |
運動器系 | ・五十肩 ・むち打ち症 ・頸肩腕症候群 | 鍼治療により、炎症を抑え、代謝を促進して回復を早める。慢性化予防も期待できる |
循環器系 | ・高血圧 ・動脈硬化症 ・冠動脈疾患 | 鍼と灸で血流を改善することで、免疫力と代謝循環を高める |
消化器系 | ・胃腸炎・肝機能障害 ・過敏性腸症候群 | 活発にするツボと活動を抑制するツボを使い分け、正常な機能になるよう整える |
代謝内分泌系 | ・痛風 ・バセドウ病 ・糖尿病 | ホルモンの分泌量を適正に保ち、合併症を予防する |
種類ごとに効果が異なるように見えますが、根本から治療することは同じです。
手術や投薬による一か所の治療ではなく、鍼灸は体中のバランスを正常化させることを目的としています。
鍼灸治療は保険が適用される場合も
鍼灸治療は、健康保険適応外です。
ですが、以下に該当した上で、医師の同意書がある場合は適応となります。
同意書は鍼灸院から受け取り、かかりつけ医に内容を書いてもらうのがスムーズですよ。
- 神経痛
- 腰痛症
- 五十肩
- リウマチ
- 頸肩腕症候群(けいけんわん)症候群(肩こり)
- 頸椎捻挫(けいついねんざ)後遺症
同意書は半年(6か月)ごとに更新が必要なので、治療を継続するなら忘れないようにしましょう!
また、他の病院や整骨院と併用することはできません。
鍼灸治療を受けている期間は、同じ症状で病院を受診したり、別の整骨院を受けたりしないでください。
治療頻度
最初は、軽い刺激から始めた方が安全なため、週に2回程度がよいとされています。
それからしばらく様子を見て、症状が緩和されれば、週1または月1~2回の頻度へ変更します。
鍼灸の効果がどのくらい続くかは、症状によって違いますので、詳しくは整骨院に問い合わせてみてくださいね。
国家資格である鍼灸師の施術で不調を回復させよう!
鍼と灸を使った施術は、医師と違った面からアプローチをすることで、全身の健康を保つ・整える効果を持っています。
前述で、整骨院による「手技」が出てきましたが、効果を高めるために鍼灸治療も一緒にやっているところもあります。
整骨院なら国家資格を持っていますし、針での治療が適している場合と、その他の治療が適しているかを判断してもらえるので安心ですよ。
病院でも治らなかった不調がある方は、一度行ってみてはいかがでしょうか?