東洋医学と漢方は同じ?呼び方の違いは?

東洋医学漢方

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テレビや雑誌など各メディアでも注目されている「東洋医学」

しかし、「そもそも東洋医学とは何なのか」「西洋医学との違いや漢方の違いは何なのか」と気になる人も多いのではないでしょうか?

本記事では、東洋医学の概要や西洋医学との違い、漢方薬を手に入れる方法などをくわしくご紹介します!

目次

東洋医学とは

東洋医学とは、日本や中国、インドや朝鮮などの東アジア地域で発達した医学のこと。

その発祥は2000年前の中国と言われており、現代の日本では鍼灸や漢方、あん摩を中心とした東洋医学が進んでいます。

東洋医学の大きな特徴は、以下の通りです。

  • 心身のバランスを整えて健康を維持する
  • 身体の不調を内側から治す
  • 患部のみならず全身を診る
  • 病気を未然に防ぐ

このような考え方も、東洋医学の特徴ですね!

人それぞれのライフスタイルや体質に合わせた東洋医学は、治療だけではなく美容やスポーツの分野でも取り入れられています。

現代社会はますます多様化していますが、東洋医学は今の時代に合った医学とも言えます。

東洋医学は古くも新しい予防医学

東洋医学で注目すべきポイントは「未病(みびょう)」を治すという点です。

未病とは、病気にはなっていないものの、その兆候が見られる段階を指しています。

日本でも高齢化社会が進み、医療費の高騰が問題視されていますよね。

東洋医学は「未病を治す」こと、つまり予防医学としても古くから広まっているんです。

東洋医学では、お腹や舌、顔色、脈、目などを診察することで、病気の兆候を見つけ出していきます。

病院の検査では“問題なし”とされるごく初期段階のものも含まれており、病気になる前の養生法も東洋医学のひとつなんです。

東洋医学の歴史は古いですが、予防医学としては最先端とも言えますね。

東洋医学は自己治癒力を最大限に引き出す医療

東洋医学の考え方として「心身のバランスを整えて健康を維持する」などと紹介しましたが、その根本には「人の体の原理=自然の原理」というものがあります。

東洋医学の治療法は、悪いところを取り除くのではなく「自己治癒力を最大限に引き出す」ところが大きなポイントです。

たとえば、頭痛で痛み止めを飲んだとしても、自己治癒力が十分に働かなければまた頭痛になることがありますよね。

一時的に痛みを抑える治療法を選んでも、自分の症状を治せるのは自己治癒力なのです。

日本では、東洋医学を用いた治療として漢方や鍼灸、あん摩などがありますが、広義的にいえば自己治癒力を高めることが共通の目的。

身体に負担をかけない治療法が叶います。

漢方とは

漢方は、5〜6世紀以降に中国から伝わった医学のこと。

室町時代までは中国の医学に沿って診療が行われていましたが、以降は日本で独自に発展していき、日本の風土や気候、日本人の体質に合わせた医学に生まれ変わりました。

漢方では、体質を判断する基準のひとつとして「気・血・水(き・けつ・すい)」という要素があります。

「気」は、目に見えない生命活動の源。

精神の活動に必要なエネルギーを意味しており、わかりやすく言えば「元気」「気力」といったところでしょうか。

「血」は、字の如く血液のことです。

血液が身体を巡ることで、栄養を運んだり、老廃物を排出したりするのです。

「水」は、血液以外に身体に必要な水分のこと。

体液や分泌物のことを指しており、血液と同様に栄養を運んだり、老廃物を排出したりして、私たちの活動を支えます。

つまり東洋医学では、「気・血・水(き・けつ・すい)」この3つの要素が体内をめぐることで、人々は健康でいられると考えられているのです。

ちなみに、漢方という言葉自体は日本で作られたものだってご存知ですか?

江戸時代にオランダから伝来した医学を「蘭方」と呼ぶのに対し、これまで日本で定着していた医学を「漢方」と呼ぶようになったのです。ちなみに「漢」は「漢民族」という意味なんですよ。

東洋医学と漢方は同じ!?

東洋医学と漢方、そもそも何が違うの?と思う人もいるかもしれません。

実は、広義的な意味で漢方は東洋医学のひとつでもあります!

  • 東洋医学:東アジアを中心に地理的に区別された呼称
  • 漢方:中国流の治療方法の呼称

このように、呼称を分ければそれぞれの意味について理解しやすいかと思います。

東洋医学の発祥は中国ですが、日本に伝来し発達した今では、鍼灸や漢方、あん摩などの医療として身近なものになっています。

漢方も、江戸時代にオランダから伝来した“蘭方”と区別するために、日本が呼称をつけたものです。

ちなみに、現代中国では「中医学」という伝統医学があり、東洋医学や漢方とはまったくの別物なのです。

西洋医学との考え方の違い

東洋医学が「心身のバランスを整えて健康を維持する」という考え方に対し、西洋医学は「病巣や病因を取り除いて症状を治す」考え方が特徴です!

治療のスタンスに例えると、以下のような感じでしょうか。

東洋医学:原因がはっきりしない症状に対し、自己治癒力を高める治療をおこなう

西洋医学:原因がはっきりしている症状に対し、症状や病気に効果のある投薬や治療をおこなう

西洋医学は、患者の経過、血液や脈拍、レントゲンなどの検査結果に基づき、症状を理論的に診察した上で可能性のある疾患を絞り、治療を進めていきます。

さらにわかりやすくいえば、「科学的根拠を持って病因を排除する」のが西洋医学のポイントです。

西洋医学と東洋医学の得意・不得意

たとえばあなたが頭痛に悩まされていたとき、西洋医学と東洋医学、どちらの治療を受けてみたいと思いますか?

一見して、科学的根拠がはっきりしている西洋医学の治療を望む人が多いかもしれませんね。

ここで一度、西洋医学と東洋医学の得意・不得意について考えてみましょう。

まず、西洋医学は原因がはっきりしている病態を得意としていますよね。

一方、東洋医学は原因がはっきりしない病態に対しても治療が有効です!

西洋医学は部分的な視点で患者を診察するので、頭痛を診ることはあっても身体全体を診ることはありません。

もちろん、頭痛の原因がはっきりしている場合は別ですが、頭痛にもさまざまな原因があります。

たとえば、頭痛以外に肩こりはないか、生理痛に悩まされていないか、風邪をひきやすいかなど、頭痛以外の症状は人それぞれです。

そこで東洋医学では、患者さんがどんな体質で、どうなったから頭痛が起きているのかを総合的に診察します。

西洋医学と東洋医学、それぞれ得意・不得意があるため、特徴を活かして組み合わせていく治療が望ましいと言えるでしょう。

漢方薬はどこで買えるの?

漢方薬は、薬局で調剤されるものもあれば、ドラッグストアや通販で購入できるものもあります。

これだけ聞くと、案外どこでも手に入るイメージがあるかもしれません。

でも、薬局で調剤される漢方薬と市販の漢方薬は、生薬の配合量に大きな違いがあるんです!

市販の漢方薬は手に入りやすい一方で、副作用を軽減するために生薬の配合量が少なめ。

薬局で調剤される漢方薬は、一人ひとりにあわせたオーダーメイドの処方なので、生薬の配合量はもちろん、品質に至るまで調整することができます。

漢方薬を選ぶときは、自分の体質や症状をしっかり把握しておくことが大切。

特に、漢方薬は種類も豊富なので、どの漢方薬を選んだら良いかわからない場合は薬剤師に相談することをおすすめします!

病気や症状に合わせて東洋医学を取り入れよう

東洋医学は「自己治癒力を高める」ことを目的とした医学で、原因がはっきりしない症状に対してもアプローチすることができます!

東洋医学、西洋医学それぞれに優劣があるわけではないので、そのときの体質や症状に合わせて選んでいきたいですね。

もしも気になる症状が続き、原因がはっきりしない場合には、薬剤師に相談してみたり、漢方治療など東洋医学に分類される医療機関で受診してみたりするとよいでしょう。

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