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神経痛に漢方は有効?神経痛の原因や治療法まとめ
「神経痛で手がしびれる」「この痛みは神経痛かな?」というように「神経痛」という言葉は病名のように使われています。
実は「神経痛」というのは病名ではなく、病気が原因で引きおこされる症状のことなんです。
つらい神経痛、原因を解明して早く治したいですよね。
そこでこの記事では、漢方を使った神経痛の治療法を紹介します。
神経痛の原因
「神経痛の原因ってなんだろう?」と疑問に思いますよね。
神経痛と一言でいっても、その原因はさまざまです。神経痛には痛みが起こる原因となる病気があります。
「神経痛」という名前の通り、神経系と関わっているのが神経痛です。
神経系とは体内の情報伝達を行う組織のことで、「中枢神経」と「末梢神経」から成り立っています。
中枢神経は脳や脊髄からなり、中枢神経から手足やからだの末端へと網目状に張り巡らされているのが末梢神経です。
熱さや冷たさ、痛みなどを感じるのは、末梢神経が中枢神経に情報伝達をしているから。
末梢神経がなんらかの刺激を受けて、痛みやしびれを生じている状態を神経痛といいます。
神経痛の種類
神経痛には大きく分けて2つの種類があります。ひとつ目は「症候性神経痛」です。
「症候性神経痛」とは、原因がはっきりしている神経痛のことをさします。
椎間板(ついかんばん)ヘルニアなどが原因で起こる坐骨神経痛や、帯状疱疹(たいじょうほうしん)の後遺症が原因で起こる神経痛が、「症候性神経痛」にあたります。
ふたつ目は、「特発性神経痛」という原因がはっきりしていない神経痛です。
神経痛はさまざまな病気が原因で症状が起こりますが、「特発性神経痛」ではその原因がわからず治療も困難になります。
症候性神経痛
原因のはっきりしている症候性神経痛は、主に次の4つに分けることがでます。
- 坐骨神経痛
- 肋間(ろっかん)神経痛
- 三叉(さんさ)神経痛
- 帯状疱疹後神経痛
椎間板ヘルニア
坐骨神経痛はお尻から太もも、ふくらはぎにかけて鋭い痛みが走ります。
椎間板ヘルニアが原因で起こることが多いです。
椎間板ヘルニアとは加齢や激しい運動が原因で、椎間板の一部が飛び出してしまうことをいいます。
この椎間板ヘルニアが、脊髄神経根を圧迫して痛みやしびれを感じることも。
これが坐骨神経痛のメカニズムです。
肋間神経痛
肋間神経痛は主、背中から胸にかけて左右どちらかに突然鋭い痛みが走るのが特徴です。
肋骨と肋骨の間にある「肋間神経」が圧迫・刺激されて痛みが起こります。
からだのゆがみや椎間板ヘルニア、骨折、ウイルス感染、骨粗しょう症などの内臓疾患が原因で起こるとされています。
三叉神経痛
三叉神経痛とは目の周りや奥、額や頬などにチクチクとした刺すような痛みが起こります。
突然激痛が走ったり、食事や歯磨き時に痛むことも。
三叉神経とは脳から3本に枝分かれし、顔の皮膚全体に広がっています。
痛みや顔全体の感覚を脳に伝える役割があります。
動脈硬化などによって膨張した血管に、三叉神経が圧迫されて痛みが起こると考えられています。
帯状疱疹後神経痛
子供の頃に水ぼうそうにかかった人は多いのではないでしょうか。
この水ぼうそうのウイルスが引き起こすのが「帯状疱疹」です。
帯状疱疹は体内に潜伏している水ぼうそうウイルスが、免疫力が低下したときに再び活性化することで、皮膚に痛みをともなう斑点や水膨れが現れる病気です。
帯状疱疹の皮膚症状や痛みはしばらくすると治りますが、症状が治っても痛みだけが残ることがあります。
これを帯状疱疹後神経痛といいます。
漢方での神経痛の原因は?
漢方での神経痛の原因は、部分的な原因ではなくからだ全体のバランスの崩れからおこると考えられています。
漢方では神経痛などのからだの痛みをまとめて「痺証(ひしょう)」と呼びます。
「痺証」の痺は「つまって通じない」という意味があります。
漢方では「気(き)」や「血(けつ)」がバランスよくからだを巡ることで健康が維持できるという考えです。
この「気」や「血」がつまって通じなくなっていることが原因で、神経痛になると考えられています。
「寒い日や雨の日は神経痛がひどくなる」という方は多いでしょう。
神経痛には、湿気と冷えが大いに関係しています。
からだが冷えると血流が悪くなりますよね。漢方でいうところの「血(けつ)」の巡りが悪くなっている状態です。
気や血の巡りがよくないと、神経痛もひどくなってしまいます。
雨の日は湿気が多く、体内の水分も多くなりむくみやからだに不調をきたす人も少なくありません。
神経痛は寒暖や湿度などに影響を受けるのですね。
漢方による神経痛の治療法
神経痛による痛みやしびれは本当につらいですよね。
病院で治療を受けて一時的に治っても、しばらくするとまた再発してしまうこともあります。
神経痛の再発の原因は、根本的な治療をしていないことにあります。
病院での治療の多くは対症療法といって、痛みを一時的に抑えるものがほとんどです。
漢方による神経痛の治療は、対症療法ではなく神経痛の原因に働きかけることを目的としています。
漢方の考えでは、からだは全て影響しあっていて、どこかに不調が出るのはその部分だけの問題ではないとされています。
漢方での神経痛の治療法は、痛い部分だけに働きかけるのではなく、からだ全体のバランスを整え「気」や「血」の巡りをよくするというものです。
からだの内側の問題を解決することで、神経痛を根本的に治療できます。
神経痛に効果的な漢方薬
「どの漢方薬を飲めば神経痛に効くのかわからない」という方のために、神経痛に効果的な漢方薬を紹介します。
- 桂枝加苓朮附湯(けいしかりょうじゅつぶとう)
- 五積散(ごしゃくさん)
- 疎経活血湯(そけいかっけつとう)
- 薏苡仁湯(よくいにんとう)
以上の4種類の漢方薬が神経痛に効くとされています。
桂枝加苓朮附湯(けいしかりょうじゅつぶとう)
桂枝加苓朮附湯(けいしかりょうじゅつぶとう)は、水分代謝をよくし、からだを温め痛みを鎮める効果があります。
からだが冷えると神経痛の痛みがひどくなる、手足が冷えやすい、温めると楽になる方におすすめです。
五積散(ごしゃくさん)
五積散(ごしゃくさん)は、からだを温めて痛みをやわらげたり、胃腸機能の改善に役立ちます。
冷え性・胃腸の弱い方におすすめです。
疎経活血湯(そけいかっけつとう)
疎経活血湯(そけいかっけつとう)は、からだの水分代謝を整え、筋肉や関節に栄養を与える働きがあります。
雨の日に痛みが増す、夜になると痛みが強くなる、1年中寒暖にかかわらず痛む方におすすめです。
薏苡仁湯(よくいにんとう)
薏苡仁湯(よくいにんとう)は、からだの余分な水分を排出しむくみを抑え痛みを緩和します。
重だるい痛みがある、湿気の多い日に痛みが増す、むくみやしびれのある方におすすめです。
漢方以外の神経痛の治療法
漢方以外で神経痛を治療するにはどうしたらよいのでしょうか?
以下で詳しくまとめました。
病院での治療
神経痛の治療先でまず病院を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
病院でも、もちろん神経痛の治療はできます。特に手術が必要な場合などは病院での治療が1番有効です。
しかし、慢性的な神経痛にお悩みの場合、病院の治療では一時しのぎになってしまうこともあります。
コルセットや注射、痛み止めで一時的に回復しても、根本を治さないと再発してしまうからです。
鍼灸治療
漢方以外の治療でおすすめなのが、鍼灸治療です。こちらも漢方と同じ東洋医学の考え方なので、からだ全体の巡りをよくする治療をします。
血行不良や、冷えが原因で神経痛が起こっている方には特におすすめの治療法です。
ツボを刺激することで、気血の巡りをよくし神経痛の根本にアプローチします。
整骨院での治療
神経痛は整骨院でも治療できます。整骨院では日々の癖からくるからだのゆがみを改善することで、神経痛を軽減していきます。
人にはそれぞれ姿勢の癖があります。毎日の積み重ねで、姿勢の癖からからだに負担をかけていることが多いのです。
姿勢の癖が原因で起こっている神経痛もあります。
神経痛を根本から治すためには、姿勢の癖からくるからだのゆがみを改善することが大事です。
神経痛は根本から治療しよう
神経痛は天気や気候によって、ムラがあるので困ってしまいますよね。
対症療法ではなく、根本的に直してしまいたいものです。
慢性的な神経痛にお悩みなら、漢方薬局や整骨院での治療をおすすめします。
神経痛の起こる原因を根本的に取り除くために、からだ全体のバランスをよくしてくれるのが漢方薬や整骨院での治療です。
体のバランスが整うことで、神経痛だけでなく他のトラブル解消にもつながります。
慢性的な神経痛に悩んでいる方には特におすすめです。
一人一人神経痛の原因はさまざまです。一度、漢方薬局や整骨院で診察を受けることをおすすめします。