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下肢静脈瘤改善のセルフストレッチ方法まとめ
「足がよくつってしまう」「足の血管が目立つ」
このような足の不満を抱えている方は結構多いのではないでしょうか。
足の悩みにはさまざまな病気や状態が関係していますが、実際は下肢静脈瘤が原因であることが大半です。
下肢静脈瘤になってしまうと、「見た目も気になるし、改善策はないのだろうか」と悩みますよね。
そもそも下肢静脈瘤の名前を聞いたことはあっても、「何が原因で起こるのか詳しくわからない」という方も多いと思います。
そこで今回は下肢静脈瘤の原因や、症状について解説します。
紹介する自宅でできる予防セルフストレッチはとても簡単なので、今すぐにでも実践できます。ぜひ今日から試してみてくださいね。
下肢静脈瘤の症状チェック
下肢静脈瘤の症状はいくつかあります。
チェックリストを用意しましたので、まずはいくつ当てはまるか確認してください。
- 足の静脈が目立つ、たまにピリピリとする
- ふくらはぎがだるく重く感じる
- 足がむくむ
- 足が痒い、むずむずする、不快感
- 寝てる時に足がつる
- ふくらはぎの上に湿疹、くるぶしの上が茶色になる
あなたはいくつ当てはまりましたか?当てはまる項目が多いほど、下肢静脈瘤を起こしている可能性が高いです。
下肢静脈瘤は、長時間同じ姿勢で過ごすことの多い方に起こりやすいという特徴があります。また、昼から夕方にかけて起こるのが一般的です。
これらの症状全てが下肢静脈瘤が原因で起こっているというわけではありません。
ただし、足の左右で症状の差があるのも特徴なので、判断基準の1つにしてください。
下肢静脈瘤の進行は10年単位と比較的緩やかで、治療を急ぐ必要はありません。健康面への影響も少ないです。
上記の症状も、見た目の違和感と自覚症状が少しあるだけの初期、中期の段階。
正直足のだるさなどは誰もが経験したことはありますよね。
しかし、症状が進むと、血の巡りが悪さが深刻になり、皮膚にも影響が出て、湿疹や色素沈着などが起こります。また静脈から出血してしまうことも。
この段階まで進行すると治療に時間がかかるので、症状を軽く捉えず、できる限り早めに対処しましょう。
下肢静脈瘤の原因
下肢静脈瘤の症状は分かりましたが、どのような原因で、これらの症状が起こるのでしょうか。
この項目では、下肢静脈瘤のメカニズムについて解説していきます。
下肢静脈瘤のメカニズム、起こる流れ
下肢静脈瘤は、血管の病気です。足の血液が慢性的に逆流し、静脈内に溜まってしまうことで発症します。
血管には動脈と静脈の2種類あります。心臓から栄養と酸素を体中に運ぶのが動脈で、静脈は体の細部に行き渡った血液を心臓へ戻す役割を持っています。
足の静脈の場合は、心臓が足より上の位置にあるので、地球の重力に逆らって上へと送らなければなりません。足の筋肉が緊張と緩和を繰り返すことでポンプの役割を果たし、血液を押し上げています。
静脈には、足の筋肉で押し上げた血液が逆流しないように、逆流を防止する「弁」と呼ばれる構造があります。その構造が壊れてしまった状態が下肢静脈瘤です。
立ち仕事などで、ずっと血液を送る向きと重力の向きが反対だったとき、血管には足の筋肉から受けた圧力がかかり続けます。
圧力が「弁」にかかり続けると、薄い膜でできているので壊れて働かなくなります。
その結果、血液が逆流して、静脈内に溜まり、静脈瘤が浮き出て、目で見てもわかる症状になるのです。
こんな人は要注意!
下肢静脈瘤はどのような人がなりやすいのでしょうか。以下のような特徴が挙げられます。
- 長時間同じ姿勢で仕事をしている人
- 妊娠、出産を経験した人
- 運動習慣がなく筋力不足の人、肥満気味の人
- 加齢
- 女性
順番に解説していきます。
長時間同じ姿勢で仕事をしている人
特に立ち仕事の人は、同じ姿勢で仕事をしている人の中でも、とくに下肢静脈瘤になりやすいです。
足の筋肉がポンプの役割を果たし、血液を心臓に送るというのは先ほども説明しましたが、立ち仕事の場合、ポンプが十分に働かなくなってしまうからです。
立ち仕事で、筋肉も疲労で固まってしまい、ポンプ機能が低下し血液が静脈に溜まりがちになり静脈の壁や弁に大きな負担がかかります。
デスクワークの人でも、長時間同じ姿勢でいると足の血管に負担がかかるので、下肢静脈瘤になりやすいです。
妊娠、出産を経験した人
妊娠、出産を経験した人は2人に1人が静脈瘤になると言われています。これには3つの理由があります。
血液量が増える
妊娠中は赤ちゃんを育てるために、お母さんの血液量は40〜50%増えます。
そのため全身の静脈はパンパンに膨れて圧力がより高まるので、足の静脈では血液の滞留が起こりやすいです。
黄体ホルモンの影響
妊娠中は黄体ホルモンが増加します。
このホルモンは血管を柔らかくする働きがあり、血管が圧力に対して弱くなるので静脈弁が機能しにくくなるのです。
子宮による圧迫
胎児が育ってくると、子宮が大きくなります。
子宮が大きくなると骨盤内で静脈を圧迫し始めるため、通路が狭くなり血液が通りにくいです。
そのため、筋肉の圧力をより受けて血液を送ることになり血管と弁に負担がかかります。
パンパンに膨れた静脈は出産後に元に戻りますが、妊娠と出産の回数が増えるほど戻りにくくなってしまいます。
運動習慣がなく筋力不足の人、肥満気味の人
筋肉不足だと、筋肉ポンプの働きが悪くなります。
肥満も下肢静脈瘤の危険因子の1つです。ただし、肥満の人の運動不足の影響も大きいです。
運動習慣がなく筋力不足の人、肥満気味の人は、少しずつ運動量を増やすようにしましょう。
加齢
加齢と共に、静脈の壁が徐々に脆くなります。
筋肉ポンプから送られる血液の圧力に弱くなるため、年を重ねるほど静脈瘤ができやすいです。
女性
出産、妊娠の経験者が下肢静脈瘤になりやすい理由の1つに黄体ホルモンの影響が挙げられます。黄体ホルモンは月経中にも出ます。
黄体ホルモンと卵胞ホルモンの2つが月経に関わるホルモンです。2つとも静脈壁を柔らかくする働きを持っているので、女性の方が男性よりも下肢静脈瘤になりやすいです。
下肢静脈瘤改善予防セルフストレッチ
下肢静脈瘤になる要素は、日々生活する中でたくさんあることがわかりました。
静脈瘤を作らないために、静脈が血液を運ぶ助けをする筋肉をきたえる必要がありますね。
そこで今回は、自宅で簡単に行えるストレッチを紹介します。
寝ながらストレッチ1
寝ながら行うストレッチは、重力の影響を受けないので、静脈血の流れを促しやすいです。
- 仰向けに寝転がる
- 足を肩幅程度に広げて伸ばす
- 足首を左右前後に動かす
- ゆっくりと指先で丸を描くように足首を回す
最初は動かしづらくても、繰り返すうちに滑らかに回せるようになります。
根気よく続けてくださいね。
寝ながらストレッチ2
- 両手足を天井に向けて真上にあげる
- そのままプルプルと小刻みに動かす
両手足を天井に向けて真上に上げる時は手足はなるべく床に対して垂直になるようにしましょう。
両手足を一気に動かすのが難しい場合は、片方ずつ始めてください。
かかとあげストレッチ
このストレッチは、ふくらはぎの筋肉ポンプを鍛えるストレッチです。
- 足を肩幅程度に開いて立つ
- 両足のかかとを少し浮かせる
- 数秒後ゆっくりとかかとを下ろす
かかとを下ろすときに、地面につかないぎりぎりの状態を維持することで、もっと筋肉を鍛えることができるでしょう。
かかとあげストレッチは、初めは椅子などを使い、手の位置を固定し、慣れてきたらハミガミ中に行うなど、ながら運動として生活に取り入れることをおすすめします。
ストレッチで下肢静脈瘤が改善されない場合
「ストレッチしているけれど効果を感じられない」「運動はしたくない」という方は、整骨院でプロに診てもらいましょう!
整骨院と整体は名前は似ていますが、内容は大きく異なります。
整骨院は、柔道整復師という国家資格を持っており、保険適用になる施術が多いです。一方、整体はリラクゼーション目的の施術になるので、保険は適用されません。
痛みに特化しているのは整骨院なので、側弯症改善でいく場合は整体よりも整骨院が良いでしょう。
日々のストレッチで下肢静脈瘤を予防しよう!
残念ながら下肢静脈瘤は一度できてしまったら、自然に治るということはありません。
なので、下肢静脈瘤ができないように予防することが大切です。
長時間同じ姿勢でいることが多かったり、運動不足だったり、下肢静脈瘤になりやすい生活を送っている方は、注意が必要ですね。
今回ご紹介した下肢静脈瘤予防ストレッチは、どれも簡単。自宅ですぐに行うことができます。
ぜひ今日から自分に合ったものにチャレンジして、下肢静脈瘤の予防・改善を目指しましょう。