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手のしびれの原因は手根管症候群かも!治療法は?
「ここのところ、手がしびれている」「最近なんだか小さい物がつまみにくくなった」
このような症状がある場合は、もしかすると手根管症候群かもしれません。
病名を聞いて、「手根管症候群って何?」「何が原因で引き起こされるの?」「どのように治療すればいいの?」と思う方が多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、手根管症候群とはどういう病気なのか、手根管症候群の症状や原因をまとめています。
また、手根管症候群の治療法についてもピックアップしたので、ぜひ病院・整骨院選びの参考にしてくださいね。
手根管症候群とは
手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)は、手根管と呼ばれる手首の骨がむくみ、骨の中にある正中神経が圧迫されて手のしびれや痛みが出たり、手が動かしにくくなったりする病気です。
以下では、病気かどうかを判断する方法や、自然治癒するのかをまとめました。
手根管症候群を判断する方法
手のしびれはさまざまな要因で引き起こされるため、「手のしびれがある=手根管症候群」とは断定できません。
手がしびれるときには、「自律神経失調症」、「脳卒中」、「糖尿病」、「頚椎症」など、別の病気が潜んでいることもあるんです。
では、「どのようにして見極めればいいのか」というと、方法は2通りあります。
ファレンテストを行う
手のしびれが気になる方は、手根管症候群なのか自分で確認する「ファレンテスト」を行いましょう。
ファレンテストの方法はいたってシンプル。
- 体の正面で両手の甲を合わせる
- 1分間その状態を保つ
このとき1分以内に手がしびれた、または、しびれが強くなった方は、手根管症候群の可能性あり。
1分経過する前にしびれが強くなった場合は、症状が悪化する恐れがあるため、すぐに中断しましょう。
病院で検査を受ける
ファレンテストでしびれが出たり、しびれが強くなったりした方は、病院で検査を受けてください。
なお、病院で受けられる検査は次のとおりです。
- 手首(手関節)を打腱器などで叩く
- ファレンテストをする
- エコー検査で正中神経の状態を見る
打腱器で手首を叩いてしびれがでたり、ファレンテスト中に強い痛みを感じたり、エコー検査で正中神経の腫れが見られたりしたら、手根管症候群と診断されます。
手根管症候群は自然治癒するのか?
手根管症候群は、手がしびれているだけなので、自然治癒すると思いがち。
しかし、神経の病気は放置してしまうと回復力が徐々に失われていくため、完治が難しくなってしまいます。
その結果、指先で物をつまめなくなったりペットボトルのふたが開けられなくなったりと、日常生活に支障をきたす恐れがあるのです。
「少し手がしびれるだけなので大丈夫!」と過信せず、早めに整形外科を受診しましょう。
手根管症候群の原因
特発性タイプ | 続発性タイプ | |
手根管症候群の原因 | 原因不明 | ・病気(糖尿病・リウマチ・甲状腺機能低下症など)・手首の骨折・腱または神経の異常・手の酷使・良性腫瘍(ガングリオン) |
手根管症候群は、手根管がむくむことにより、正中神経が圧迫されておこる病気です。
手根管のむくみの原因には、特発性タイプまたは続発性タイプがあります。
それぞれの違いを以下でまとめました。
特発性タイプ
手根管症候群の原因でもっとも多いのが「特発性タイプ」です。
特発性タイプは、はっきりとした原因は不明ですが、女性ホルモンの減少が影響していると考えられます。
そのため、更年期を迎えた中年以上の女性または妊娠・出産期の女性に多く発症。
また、アルコールの多飲や薬の副作用でも発症してしまうケースがあります。
続発性タイプ
手根管症候群の原因の一つである「続発性タイプ」は、特発性タイプと違い、以下のように原因がはっきりしているのが特徴です。
- リウマチ・糖尿病・甲状腺機能低下症などの病気
- 手首の骨折
- 腱または神経の異常
- 手の酷使
- 良性腫瘍(ガングリオン)
また、最近ではパソコンやスマートフォンを長時間使う若者も増えており、手根管症候群が引き起こされる可能性もあります。
誰にでも起こりうる疾患なので、症状の悪化を招かないよう、日常生活にも気を付けたいですね。
手根管症候群はどんな症状?
手根管症候群になると、以下の症状が現れます。
- 手のしびれ
- 手の疼痛
- 母趾球の筋力低下
これらの症状を放置してしまうと日常生活を送るうえで、以下のトラブルが現れるでしょう。
手の感覚が鈍くなる
手のひらには、感覚機能や運動機能などをつかさどる神経が張り巡らされています。人は手を使って物を探したり、物の感触を確かめたりしますよね。
しかし、手根管症候群になってしまうと、しびれや疼痛により手の感覚が鈍くなってしまいます。
手の感覚が鈍くなると温度感覚や痛覚が鈍ってしまうため、火傷やケガのリスクが上がるでしょう。
物がつまめなくなる
手根管症候群の症状には、親指の付け根の筋肉である母子球の筋力低下があります。
ここまで悪化すると、握力低下だけでなく、親指と人差し指をくっつけられなくなってしまうでしょう。
その結果、瓶の蓋が開けられなくなったり、物がつまめなくなったりと、さまざまな弊害が出てきてしまいます。
手根管症候群の治療法について
日常生活において、手はよく使う体の一部。それなのに、長期間しびれていると煩わしく感じませんか?
手のしびれが現れ、手根管症候群が疑われるなら治療を開始しなければなりません。
こう聞くと、「具体的な治療法は?」「病院以外でも治療できるのか?」と気になりますよね。
次では、手根管症候群の治療法についてまとめました。
病院で治療する
手根管症候群が疑われる場合は、病院を受診し、適切な治療を受ける必要があります。
手根管症候群治療法 | ||
軽度 | 内服薬 | ・ビタミンB12・消炎鎮痛剤 |
外用薬 | 湿布薬 | |
その他 | ・サポーター・リハビリ | |
中度 | 注射 | ・局所麻酔・ステロイド注射 |
重度 | 外科的治療 | 手術 |
表のように、進行度合いによって手根管症候群の治療法が変わるため、それぞれの治療法をまとめました。
軽度の治療法
手根管症候群が軽度の場合は、ビタミンB12や消炎鎮痛剤の服用、手首に貼る湿布薬、手首を固定するサポーターで治療を行います。
また、リハビリを行い、正中神経の圧迫を改善するよう働きかけます。
中度の治療法
中度の場合は、次のようなトラブルが現れ始めます。
- 手がこわばる
- 早朝または深夜痺れが強くなり目が覚める
これらの症状を緩和させるためには、軽度の治療とあわせてステロイド注射や局所麻酔を使った治療法をプラス。
軽度から中度であれば、手根管の温存が可能です。
重度の治療法
手根管症候群が重度になると、手根管を温存できなくなってしまいます。
そのため、治療法は正中神経の圧迫を取り除く手根管の切除手術をしなければなりません。
母指球の筋力低下まで進んでしまうと、手術をしても完治する可能性は低いです。
手のしびれや痛みが少しでもあるようなら早めに病院で治療しましょう。
整骨院で治療する
手根管症候群と病院で診断されたら、あわせて整骨院で治療するのがおすすめです。
病院の治療法では正中神経の炎症を抑えたり、痛みをやわらげたりするのが目的ですが、整骨院の治療法はちがいます。
整骨院の治療法は、手根管のむくみの改善だけにアプローチするのではなく、病気の根治、再発の防止が目的です。
症状について詳細にヒアリングしてくれるほか、骨盤や骨格、筋肉のバランスを整えるための施術が受けられます。
さらに、国家資格を持つ整骨師から自宅でできるストレッチや、再発防止のセルフケアについて詳しく教えてもらえますよ。
手根管症候群は放置せず病院、整骨院で治療しよう!
長期的な手のしびれは、手根管症候群かもしれません。さまざまな要因で発症してしまう手根管症候群は、放置していても治りません。
さらに、悪化するまで放置するのも危険です。手術しても完治する可能性は低く、温度感覚や痛覚が鈍ったり、親指と人差し指がくっつかなくなったりして日常生活が難しくなります。
早めに治療を受けることで症状の進行は防げますので、軽いしびれと思わず、必ず病院で適切な治療を受けましょう。
また、手根管症候群の根治を目指すなら、国家資格を持つ整骨院で施術してもらいましょう。
整骨院なら、病気の根治、再発の防止が目指せるほか、自宅でできるストレッチや、再発防止のセルフケアについて詳しく教えてもらえます。
自分に合ったアプローチ方法を見つけて、辛い症状の緩和・改善を目指してくださいね。